夕飯
派遣1日目。
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あれから、全く連絡を取っていない。
このブログはいつのまにか彼への気持ちの変化を綴るものになっている。
別に、それだけにするつもりは無いのだが、私の最近の日常はこれしか無いのだ。
それに、後から見返した時、当時の私の気持ち全てを知ることが出来るのは、エモくていい。
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数日前、ふと彼の携帯に出会い系アプリが入っていた事を思い出した。
去年の今頃、私は桑原に彼が飲みの場で、ワンチャン出来るなら狙っていく、といった事を言っていたと聞いた。
計り知れないショックだった。
今まで散々私に異性関係についてぐちぐち言っておいて、自分はそんな事を思っていたのか、と。
それに飲みの場でそんな事を言うということはそれが本心ではないか。
その日帰宅後、彼に問うた。
さも迷惑そうな顔で聞いていた彼は、その数日後、浮気を告白した。
その後、また別の友人から彼が出会い系アプリをしていると聞いた。
それも加えてショックだった。
後から問うと、いとこにやれ、と言われたからだそうだ。信用なるか。
当時、彼の異性への考え方がこうも私に言っていた事と違うのかと衝撃だった。
今まで約3年間裏切りに裏切られて来たが、私は彼のことを手放すことが出来なかった。
そのザマが今である。
彼に捨てられた。
こんな言い方は語弊があるかも知れないが、私個人としてはこれがふさわしかった。
そしてこの年末あたりだったか、彼の携帯を見たとき、出会い系アプリをまた発見した。
ショックだった。
不思議と去年よりもショックはそこまで大きくなかった。おそらく、彼が私との生活を終わらせたいと思っていると感じていたからだろう。
そのことは彼には何も言わなかった。
そして数日前そのことを思い出したのだ。
私はすぐさま3つの出会い系アプリをインストールし、彼を探し始めた。
すぐに見つかった。
もともと、全く知らない女として彼に近づき、弄ぶつもりでいた。
実際、彼のアカウントを見つけたとき少し高揚したのがわかった。
すぐさまメッセージを送った。
少し特別なハートも送った。
それから何度もアプリを確認した。
そして今日、彼からの特別なハートが返ってきた。
なんだか複雑な気持ちだった。
メッセージは返ってこなかった。
しつこく送ってもあれなので、少し時間は置くことにする。
本当に気持ちがざわついた。
いつもながら、自分の気持ちがわからなかった。
ここ数日全く連絡を取っていなかったのに、久々のコンタクトがこれは、いかがなものだろう。
とはいえ彼はこのアカウントが私とは気づいていない。滑稽である。
もう少し様子を見ることにする。
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今日、初の派遣から帰ってきて、夕飯を作り始めた。
弁当も一緒に作った。
今日は研修で、終わる時間も早く、帰ったのは五時半頃だったと思う。
ゆっくりご飯を用意できた。
今まで日産で働いていたときは帰りが八時半以降だった為、下の住民がうるさいのもあって料理などする気が起きなかった。
それに風呂もだ。
しかしこれだけ時間に余裕があれば、夕飯を食べたあとゆっくりしてから風呂にも入れる。
気持ちの持ちようが違う。やっぱりやめて正解だった。
まあこの話は置いといて。
夕飯をつくっている時、BGMにマイヘアを聞いていた。時には歌いながらつくっていた。
しばらくして、曲はなんだったか覚えていないが、歌詞を聞いて泣いてしまった。
久しぶりに彼のことを思い出しながら泣いた。
気持ちが残っているかはわからないが、彼との生活に未練があるのは明らかだった。
自分で自分がわからないのはもう日常茶飯事だが、いつになったらこの気持ちが落ち着いてくれるのかがわからなくてすごく不安になった。
そのあと夕飯を食べてYouTubeを見ていると、外国人の元カップルが向き合って話し合うという関連動画が出てきた。
前はそのシリーズで、結婚した二人が結婚の理由を話し合っていて、すごく感動したのを覚えている。
今回出てきた動画の議題は、どうして浮気したの?だった。
彼氏が交際中、何度も浮気していたみたいだ。
それを彼女は携帯を見て知った。
なんとも考えさせられる内容だった。
何度も何度も私の心に刺さるセリフを二人はつぶやいていた。
そして最後に、彼氏が、もう僕たちは前に進み始めている。お互い、本当にお別れした事を認めなければならない。と言った。
もう私の心はそのセリフに握りつぶされてしまっていた。
そうだ、もう、別れたんだ。わたしたち。